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Q022:デバッガーって何するの?
デバッグとは、ソフトウェアにおけるプログラムのバグ(誤りや欠陥)を探して、正しく動作するように修正する作業のことである。
プログラムを治す行為である以上プログラム的な作業になるわけで、無知識のアルバイトでできる行為ではない(仕様バグやデータバグや見た目バグなどもあるので、プランナーやデザイナーが実際に修正作業をする場合もあるが、いずれにせよアルバイトでは修正は無理)。
では、なぜ『デバッガー募集』のアルバイトがあるのかというと、デバッグという行為は「修正」の他に「発見」・「確認」という作業があるためである。
「発見」と「確認」は、実際にプレイしないとできないため時間がかかる。しかも精度を上げるためには大量の人数を必要。ではあるが、プレイできれば誰でも可能な仕事でもある。
普段の開発人数をコンパクトにし、デバッグの期間だけ大量に人を投入したく、さらに開発知識が無い人でもOKとなると、やはりこの作業にはアルバイトが当てられる事が多くなる。
デバッガーといいつつも修正作業をしないので、「テスター募集」や「モニター募集」という仕事名で募集される事も多い。
実際にはどういう事をするかというと、ゲームプランナーからチェックの指示を出され、それに従い苦行な確認作業をする方が多い(もちろん通常プレイもあるのだが、これはかなり安定した時期の話)。
ケースA:ゲームプランナーから数十ページにもわたるチェック項目リストを渡され、
「○○したあと△△行為すると□□になる」→「正常:□ 異常:□」のような、チェック項目に○×つけていく。
ケースB:乱数が正常かチェックしたい。「200分の1の確率で出るアイテムがある。
2000回購入して確率が200分の1になっているか確認してくれ」ということで、
丸1日購入ボタンを押し続ける作業とかも場合によってはある。
こんな感じなので、目薬必死の覚悟はしておいたほうが良い。
そして上記の指示や通常プレイなどで見つけたバグは、報告のDB(データーベース)などが用意されているので、そこにバグ報告をする。
バグ報告すると数日後に修正されて修正報告がくるので、報告者は確認作業することになる。
ケースBの場合なら、丸1日掛けて「どうも10回に1回はでる。確率おかしいよ」とバグ報告すると、「修正しますた、もういっちょお願い」と修正確認依頼がきて、また丸1日ボタンを押す作業をする事になるのである。「200回に1度ぐらいになった、治ってるよ」としてこのバグへの対応が終了するのだが、修正がうまくいってなければこれが何度もあることになる。
とても遊んでる感覚にはなれない作業である。
と、まぁ、大変な作業ではあるが、利点もある。
通常は商品になるまえに、かならずデバッグ作業を行うので、「デバッグコマンド」が実装されているバージョンのゲームでチェックを行う事が多い。
ケースBなら2000回購入するゲームマネーが必要なわけだが、通常プレイでお金貯めようとすると、確認に入る前に膨大な時間がかかるので、「お金をマックスにするデバッグコマンド」などを使って作業を早めるのである。
こんな感じで、製品版では使えない機能を使えるのが利点といえば利点かな。
ただし、デバッグ作業は「通常プレイで確認を行う」が基本原則。
ケースBのような、「乱数をチェックするのが主目的」なチェックな場合は「影響の無いお金をふやす行為はデバッグコマンドの使用を許可する」もありえるが、通常は「デバッグコマンドは使用しないでね」いわれるので、そこはお忘れなく(デバッグコマンドを使用した時だけ正常に動いてしまうような確認漏れを防ぐため、できるだけ製品版と同じ環境で行うほうが良い)。
とこんな感じです。
ちなみにテスター作業をやってもらう時は、バグの再現のために、「セーブデータをまめに残してもらう」や「プレイ画面を録画しながらテストしてもらう」事が多い。
だが、まれにその備えに引っかからず「なぜ起きたかわからない」という状況になる事がある。
その際にバグ修正の決め手になるのは、テスターした人の「○○の状態の時に△△して□□□をやっていたら発生した」という記憶である。
「何したか覚えてねぇよ」とかいわれてしまうとお蔵入りのバグになってしまいかねない。
なので、テスターで必要とされるのは、同じ作業を繰り返ししてもへこたれない忍耐力と、自分が何をしたか覚えている記憶力。
ゲームプレイの上手さとかはあまり関係ないので勘違い無きように。
あと、ゲームテスターは大抵雇われる前に「守秘義務」の契約をさせられるので、口の堅さも必要。
うかつに公開前情報出すと訴えられるので注意ね。
なにかテスターの日記のようなサイトがないか検索してみたが、上述の守秘義務で書きにくいせいかあまりみつからないね。
一応さわり程度書いている所は何か所かヒットするので、以下の検索でどうぞ。
検索サイトで【ゲームで高収入アルバイト】
検索サイトで【ゲーム デバッグとエンバグ】
検索サイトで【ゲームデバッガーにありがちなこと】
検索サイトで【ゲームデバッガーのバイト】
企業サイトのテスター募集ページに仕事内容の紹介が載ってたりするので、そこを見るのもよいかも。
デバッグ業務の紹介の記事でアルバイトの人にどういう事をしてもらってるか書かれている物もある。
そういうのを読んでもわかる。
検索サイトで【任天堂 アルバイト】
上記の検索ででてくる任天堂のデバッガー管理業務の方のインタビュー記事。
https://www.nintendo.co.jp/jobs/work_at_nintendo/interview06/index.html
上記の記事はどうも自社開発のソフトのデバッグ管理について書かれた物のようだが、ハードメーカーの場合は、普通のゲーム会社のデバッグ管理と違う趣旨のテストもある。
普通のゲーム会社のテストは「その会社のゲームとして問題ないか」のテストだが、ハードメーカーの場合は各サードパーティの動作をチェックするテストも必要だからである。
テストは「そのハードで動くソフトとして問題ないか」のテストであるため、「暴走しないか」「倫理的に問題ないか」「規則に準拠しているか」などがメインになる。
テスト中の雰囲気をみたい人は以下の検索で見つかる動画はどうでしょう?。
YouTubeで【ゲーム会社 開発現場】
上記の検索で見つかる『カプコン - 開発現場(大阪発で世界を相手に闘う巨大ゲーム会社に潜入!) 』の動画の序盤に品質管理部署(つまりテストやデバッグの部署)の紹介がある。
https://www.youtube.com/watch?v=VYVwtnqeqGg |
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Q023:GM(ゲームマスター)って何?
オンラインゲームをやっている時に、「動けなくなった!」とか「バグった」って時に、プレイヤーを助けてくれる人を、GMと呼ぶ。
いろんな業界にGMという略称はあるが、オンラインゲームの場合はゲームマスターの事を指す。
主な仕事は、ユーザのゲーム中アクシデントへの対応や、イベントなどの実行などである。
もともとテーブルトーク型RPGで、ゲームのルール判定をしたり進行役をしたりする人をゲームマスターと呼ぶんだけど、やってる事が近いのでこの名前が使われるようになったのかな。
検索サイトで【運営 GMのお仕事】で検索すると、各ゲーム会社の運営が、ブログなどでGMのお仕事を説明しているので、詳しくはそちらを読むと良い。
例えば『眠らない大陸クロノス』のGMの説明ページ。
https://secure.cronous.jp/member/support/gamemaster/index.asp
上記の説明を掻い摘むと以下
○質問や問い合わせへの対応
○ゲーム進行上の問題への救済や検証や調査
○ユーザの環境下での問題へのヘルプ
○問題のあるユーザーへの対処、警告、停止処分の実行
○要望の収集・報告
○システム障害やトラブルなど、ログインユーザへ通知が必要な場合への対処
○ゲーム内イベントの企画立案や、遂行
のような感じらしい。
オンラインゲームは通常、ゲームを開発する開発チームと、ゲーム中のユーザサポート運営チームに分かれている。
GMはこの運営チームに属する。
なので、GMはプログラムやデザインなどの仕事はしない。
そのため、アルバイトの人がやってる事のほうが多い。
運営サイドと開発会社が別会社のケースがあるのは、こういう理由で運営自体はゲーム会社でなくてもできるからである。
よく「イベントが糞、運営が駄目」とか声をネットで見かける。
だが、上記の通り運営サイドではゲームに手を加えられないので、あらかじめ用意された仕様の有り合わせの物
でしか、イベントを行う事ができない。
斬新なイベントをやろうとするなら、開発サイドに依頼してゲームプログラムを修正してもらう必要ある。
だが、開発サイドがこういう事をやりたがらない場合があるので、やむなく小規模イベントになっている事も多い。
「運営サイドが悪い」とするのはちょっと可哀そうなので、こういう時はストレートに開発を叩こう。
GMが一般のキャラと違う部分は3点。
A:ゲームマスター専用のコマンドがゲーム中に使える。
B:運営に関するデータをコントロールするDB操作ツールが使える。
C:ゲーム内の要望・苦情メールなどを閲覧可能。
Aはゲーム中に「うごけなくなった人を別の位置にワープさせる」とか「モンスターがいっぱいいる所にいるユーザの所にいくときにモンスターに襲われなくなる」とか「無敵状態になる」とか、ゲーム中のユーザのアクシンデントに対応するため、ゲーム中のコマンドとして実行できる。ゲームマスターのみ実行できるコマンドである。
Bはオンラインゲームのイベントなどで特殊な目的の行為をするためのゲーム外ツールである。「ある場所に一定期間だけ特殊OBJを設置する」とか「イベント期間だけ報酬を倍加する」とか、ゲームとは別のパソコン上で操作するものである。DB(データーベース)をサーバー知識の無いGMさんが直接操作するのは危険なので、開発サイドが「こ
ういうことをしたい時はこのツールで行ってくれ」と渡す。不正なデータをDBに書いたり、必要なデータを削除しないように、安全かどうかをチェックするようになってるDBツールである。これをしてないとこは、迂闊なDBクラッシュが結構頻繁に起こる事になる。「データ消えた!」とかね。
Cはユーザから要望や苦情やヘルプが来るので、これをメールや板のように閲覧する事ができるツールである。「どういう内容だったか」・「どういう対応したか」も記録される。これを元にGMがユーザーのとこに駆けつける事ができる。
前述で「アルバイトが結構多い」と書いたが、アルバイトを統括するGMは必要なので正社員も極少数いる事はいる。
どんな人が向いているかというと、ユーザーからの苦情を受ける事が多いので精神的なタフさは必要。
また、同様に敬語の能力も必要。相手はお客様だから。
開発サイドと違って、オンラインゲームが稼働している間はいないといけないので、勤務時間も変則で深夜勤務も多くて、それなりに大変な仕事である。
GMの世話になったら「お疲れ様です」の労いくらいかけてあげたほうがいいかも。
ちなみに、GMのぶっちゃけ話なら、以下の検索で見つかる匿名掲示板でも。
検索サイトで【GM 何か質問ある】
一例で『働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww』の『某ネトゲのGMしてるけど何か質問ある?』の記事なら以下。
http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-2253.html
概ね自分の知っているGMの話と相違はない。
GMの不正の話も「大手では無理、すぐばれる」てのも同意見だ。 |
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Q113:ゲーム会社に必要な資格って何?
無い。
お医者さんや電気工事士みたいな「この資格の無い人はこの職業を名乗ってはいけない」「この資格を持ってないと工事しちゃ駄目」と言ういわゆる免許な資格でないと、資格はまったく意味を持たない
※「その資格をもっている責任者が一人はいないと事業しちゃ駄目」とかなら多少は意味あり。でもまぁ一人いればいいのは就職にはあまり……。会社がもう動いていて社員を募集している状況ならすでにいるはずだから)。
ゲーム開発には、免許や免状が必要な仕事は無い。
なので必要な資格はまったく無い。
資格を取ろうと思ったら、その資格を取ると取らないでは「どう違うのか?」きちんと調べよう。
取っても何も変わらない資格は、自分の勉強具合を確認する検定ぐらいの意味しか持たないから。
ネット検索で【資格商法】で検索をするといい。
資格の試験というのは、その資格を実施する会社が売っている教科書で勉強しているかどうかで合格率がかなり違う。
その教科書の内容に沿って問題がでるから。
なので資格試験を実施する会社にとっては、受験料と教科書が売れるでおいしい商売である。
知識的に有用な資格もあれば、へんに必要性を煽った資格もあるから、「自分にとってその知識は必要か?」で選ばないと痛い目にあうよ。
とはいえ、勉強の成果の目標として「○○の資格を取る!」とう目標を持つことは良い事だと思う。
そういう場合はネット検索で【ゲーム専門学校】を検索して、ゲームの専門学校のサイトを見つけ、その専門学校に入ると取れる資格の一覧の案内を見よう。
その資格群はゲーム作成に役に立つと専門学校が考えている資格達だから。
資格を取ればゲーム会社に入れるという妄想は捨て、あくまで「自分のスキルアップのために」という考えで資格取得に臨もう。 |
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リンクの許可の状態
任天堂株式会社 |
『社長が訊く〜任天堂で働くという事〜』のコーナーの『デバッグ業務管理編』という記事 |
個人に許可はださない模様。
画像使用は「法廷範囲内の使用〜云々」で使っていいのかだめなのかよくわからなかったリンクはフリーの模様のでリンク。 |
株式会社ゲームオン |
『眠らない大陸クロノス』のGM紹介ページ |
リンクフリーの模様 |
働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww |
『働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww』の
『某ネトゲのGMしてるけど何か質問ある?』の記事 |
リンクフリーの模様 |
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